今回のデッキコレクション紹介は、青つながりで一気に15年後のスタンダードに飛びます。信心ギミックをフル活用したビートダウンデッキである青単信心です!

青単信心
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デッキレシピ
◇クリーチャー(30)
4 潮縛りの魔道士/Tidebinder Mage (M14)
4 審判官の使い魔/Judge's Familiar (RTR)
4 凍結燃焼の奇魔/Frostburn Weird (RTR)
4 雲ヒレの猛禽/Cloudfin Raptor (GTC)
4 夜帷の死霊/Nightveil Specter (GTC)
4 波使い/Master of Waves (THS)
4 海の神、タッサ/Thassa, God of the Sea (THS)
2 前兆語り/Omenspeaker (THS)
◇呪文(6)
2 サイクロンの裂け目/Cyclonic Rift (RTR)
2 思考を築く者、ジェイス/Jace, Architect of Thought (RTR)
2 タッサの二叉槍/Bident of Thassa (THS)
◇土地(24)
24 島/Island (THS)

 このデッキは、「信心」というテーロスで登場したルールを活かしたデッキです。2013年のプロツアー「テーロス」で多くのプレイヤーが使用し、Jérémy Dezani選手が見事優勝を飾りました。その後、環境への理解が深まるとともに、タッチ白型も存在しますが、このデッキはDezani選手がプロツアーを制した初期型青単信心を参考にしています。
 「信心」は、プレイヤーがコントロールする全パーマネントのマナ・コストに含まれる特定の色マナ・シンボルの数を参照して何らかの効果をもたらします。なので、このデッキには、《夜帷の死霊》や《潮縛りの魔道士》、《凍結燃焼の奇魔》など、色マナシンボルが多いクリーチャーが多く採用されています。


夜帷の死霊潮縛りの魔道士凍結燃焼の奇魔

 一般的には、これらのようにマナ拘束の強いクリーチャーは、デッキの多色化を目指す場合は敬遠されがちですが、マナ拘束のキツさが逆にメリットとなるこのメカニズムはとても面白いですよね。
 さて、クリーチャー陣は、どんどん大きくなる《雲ヒレの猛禽》や、重宝される不確定カウンター内蔵の《審判官の使い魔》の2枚の1マナ軽量フライヤーと、場に出たときに占術2を持つ《前兆語り》がサポートカードとして入っています。


雲ヒレの猛禽審判官の使い魔前兆語り

 そして、このデッキのメカニズムの中心である信心を参照にする切札が《海の神、タッサ》と《波使い》です。カエルは両方ともスタン落ち後に買ったのでほぼ底値でしたが、海の神、タッサ》は新フォーマット・パイオニアができてから、いくらか値上がりしましたね。
 《海の神、タッサ》は、テーロスの15柱の神々のうちの青単色の1柱であり、海を司る神です。二股槍デケーラを持ち、時に穏やかな水面のようで時に荒れ狂う潮流のごとき性格は、まさに大海原そのもののようですね。カエルが一番好きな神の1柱です

海の神、タッサ

 さて、そんな《海の神、タッサ》は、3マナ5/5破壊不能という破格のマナ・レシオに加え、アップキープごとの占術によるライブラリー操作能力と、2マナでクリーチャーを1体アンブロッカブルにする起動型能力を持ちます。しかし、青の信心が5未満だとクリーチャーとして「顕現」できず、ただの伝説のエンチャントとなります。これも、人々からの信仰を集めないとその力と存在感を十分に発揮することができないフレーバーに合致した良いメカニズムですね。

 次に、もう1枚の切札が《波使い》です。場に出た時に、青の信心の数だけ1/0のエレメンタル・トークンを場に出すことができ、コントロールしているエレメンタル・クリーチャーに+1/+1修正を与えるクリーチャーです。大量の2/1クリーチャーを生成できる優秀なフィニッシャーです。全体除去に弱く、また《波使い》自身が除去されてしまうと大量のエレメンタル・トークンもただのさざ波になって消え去ってしまうという欠点があります。ただ、プロテクション(赤)を持っているため火力耐性がありますし、青の得意分野である各種妨害手段でうまく守ってやりたいところですね。


波使いエレメンタル・トークン

 クリーチャー以外のカードは3種類あります。Dezani選手のリストとの違いは、《分散》が入っておらず、《タッサの二叉槍》が2枚になっている分よりアグレッシブを意識しています。

分散 モノクロタッサの二叉槍

 《思考を築く者、ジェイス》は、ものすごく強いプレインズウォーカーというわけではありませんが、忠誠度-2の《嘘か真か》に似たサーチ呪文など使い勝手が良いです。
 《サイクロンの裂け目》は、超過で唱えることはなかなかありませんが、通常のモードでもタイミングを見極めてうまく打てば、大きな効果が期待できます。


思考を築く者、ジェイスサイクロンの裂け目

 最後に土地の確認です。Dezani選手のリストでは、《変わり谷》が3枚入っています。しかし、当時から今まで1000円を切ることは稀であり、購入には至っておりません。パイオニア発表直前であれば、700円台もあったようで、今となってはそこで買っておけばよかったと悔やまれます。。

変わり谷 モノクロ

 したがって、土地の枠は24枚すべて基本土地《島》です。すべてデッキの根幹をなすテーロスの島に統一しています。ギリシャ神話がモチーフのテーロスらしく地中海の明るい陽気な雰囲気ながらも、島々は細長く削れており、時に荒れ狂うこともある海洋を思わせます。

島1島2島3島4

 このデッキは、信心を高めることを最優先にクリーチャーが選定されているため、実は個々のカード・パワーは一般的なビートダウンほどは高くありません。なので、海の神、タッサ》と《波使い》をうまく対応されてしまうと途端に厳しくなってしまうのですが、回ったときの爆発力は圧巻の一言です。
 この青単信心もそうですが、特定のセットで登場したメカニズムやルールを最大限活用したデッキが活躍すると、単純に強いカードを詰め込んだだけのグッドスタッフ系のデッキだらけの環境よりも魅力的に思えますよね。(カエルは、グッドスタッフ系のデッキも好きです笑)
 ラヴニカの回帰ブロックがスタンダード落ちするとともに、優秀な混成マナのクリーチャーを失い、弱体化しますが、テーロスブロックが落ちるまで活躍し続けました。

 以上、閲覧いただきましてありがとうございます。また、次のデッキ紹介でお会いしましょう。